僕の旅はまだまだ続く

ハーレーを中心とした旅の記録

山口への旅3日目~人吉へ~

 

本日のコース

朝5時に目を覚ます。
昨夜は風が強かった。
標高が高いせいか、少し寒い。眼下に見える町が朝もやで幻想的に見える。
ファミリーキャンパーのテントはみんな寝ているのだろう。
ソロキャンパーはもう起きて出発の準備をしている。

コーヒーを飲みながら、今日のルートを確認する。
津和野に戻り、国道9号線で山口市内へ。
そこから西へ向かい、国道2号線で下関へ。このルートで行こう。
朝食に、袋入りのインスタントラーメンとおにぎりを食べる。

札幌から来たという隼乗りのおじさんとしばらく話す。
昨日は角島に行ってきた、今日は下関からフェリーに乗るということだった。
お互い気を付けていきましょうと話し、別れる。
パッキングを済ませ、7時に出発。

国道9号線にて

朝のひんやりする空気の中を、国道9号線で西を目指す。
まだ朝早いせいか、車がほとんど走っていない。
エグゾーストの乾いた音が山間に響く。
眼下には、日本の原風景というべき風景が広がっている。

赤瓦の家々

それにしても、ガソリンスタンドがない。
山口市まで33kmという道路標示。
フュ―エルメーターはすでにレッドゾーン。
多分、33kmは行けるとは思うけど、この田舎のアップダウンの激しい一本道で、もしガス欠になったとしたら、ゾッとする。

阿東町に入っても、阿東町を過ぎても1件もない。
うーん、困った。また、ドキドキだ。
そのうち、大きな峠に出た。
頂上まではかなり上った。かなりガソリンも消費しただろう。
しかし、あとは下るだけだ。
下ったら、山口市内だろう。
エンジンは切って、ニュートラでずっと下る。
結構な下り坂なので、ニュートラでも60kmは出る。
なんとか持てよ、とハーレーに言い聞かす。
ふもとにつくと、すぐに大きなバイパスに合流した。
なんかありそうな予感と思いつつ、エンジンをかけ走り出すと、すぐに発見。
あったー、である。
さっそく給油。満タン。ホッと一安心である。

気持ちもおだやかにしばらく走ると雪舟の庭という看板が出てきた。
安心して、穏やかな気持ちになったついでに寄ってみることに。
お寺は大きくもなく、小さくもないが、本堂の裏に大きな庭があり、これを雪舟が作ったとのこと。拝観料300円。
縁側に座り、庭を眺める。朝の温かくなってきた晴天の中、薄暗い本堂の縁側から庭を眺めると、気持ちが落ち着く感じがとても心地よい。
ただ、雪舟と言えば、室町時代、1400年から1500年ぐらいか。そんな昔の庭がずっと続いているのか?すごい。お寺の説明には、石の配置がどうのこうの、石をあえて立てることで、何とかと書いてある。
まあ、珍しいものを見せてもらった。感謝である。

雪舟の庭

再び走り出すと、瑠璃光寺こちらの表示。国宝とある。ぜひこれは見ておきたいということで立ち寄る。
これはすごかった。文句なしにこれは自分でも国宝に指定する。まず何といってもたたずまいが美しい。これを日本の美と言わずして、何を言わんかである。圧倒される。どれだけ見ていても見飽きない。
さすが山口、西の都である。しかも無料だし。お礼に本堂に50円のお賽銭を入れ、旅の無事を祈願する。

瑠璃光寺五重塔

山口はほんと、道がよい。政治家が多いとこういうメリットがあるんだとつくづく感じる。高速かと思うバイパスばかりで、ぐんぐん距離が稼げる。

11時30分に下関着。
110円払って、関門トンネルへ。今度晴れた時には、関門海峡を橋で渡りたくもある。
すぐに、門司着。ただいま、九州である。
もうずいぶんひがたかくなり、気温も上がってきた。24度と表示あり。
道は幸いなことに混んではいるものの、行き道のような渋滞はない。

3号線をひたすら南下。
宗像のコンビニでこの度で初めてライダースを脱ぐ。暑い。ペットボトルの水をぐびぐび飲む。

14時30分 長浜着。かたを食べる。
これで長浜ラーメンともしばしのお別れ。
次はいつ食べれるだろう。

まだ時間も早いことから、都市高速には乗らず、下道を南下することに。
久しぶりに渡辺通りを走る。
イムズがない。ユーテクもない。ずいぶん前からなかったけど。知っている店がすっかりなくなっている。展開が早い。
寂しくなる。予備校の頃毎日通っていたのに。

3号線に入り、さらに南下。
大宰府を越え、調子に乗って鳥栖も越え、久留米から高速に乗る。
GWで車が多い。下りはそんなことはないが、上りは常に渋滞ぎみ。
東に帰る人は大変だ。
GWももうすぐ終わる。

とはいうものの自分も、もうお尻が痛い。
左手もパンパン。
とにかく、あと少し。
集中力を切らさないように、それだけを考え、走る。

そうは思いながらも、ぼんやりしていたのだろう、松橋で降りるつもりがおり忘れる。
八代ICでおりろうとすると、検問しているのが見えた。シートベルトとは思うが、委託もない腹を探られても嫌なので、急遽パス。
九州道に入り、芦北ICで降りる。

夕暮れが国道219号線に、バイクになった自分のシルエットを映し出す。
頭の中で、恒例の旅のエンディング曲、泉谷しげるの「旅から帰る男」が流れる。

19時、人吉着。
無事帰宅。
感謝。
本日の走行距離429km