朝は7時に目を覚ます。
ぐっすり眠った。
ホテルの朝食を食べ、臼杵観光に出発。
川沿いの道を歩き、臼杵城に行く。
臼杵城の前で、中学生らしき女のことが、自転車と一緒に立っていた。部活動に行くところで、友達を待っているような雰囲気だった。
ふと目が合うと、にこっと笑顔で会釈してくれた。
これだけで、観光客は、その町のことを好きになるのだ。
臼杵が何かそのあたりに力を入れているかは知らないが、人吉はぜひ、こうした点に力を入れるべきではないか。ハードパワーがないなら、ソフトパワーをつかうしかない。挨拶や笑顔は無料でできるし。
そんなことを考えながら、城山を上る。
臼杵城は小さな城で、天守閣はなく、本丸には神社が建っていて、二の丸では、老人たちがゲートボールをしていた。本丸からは臼杵の町が一望できた。
歴史と文化と産業をぎゅっと凝縮したような町という印象だ。
ホテルに戻り、チェックアウトし、駅前のベンチで、これからのルートを考える。
臼杵石仏を見学し、国道10号線を南下してくことにする。
臼杵石仏も久しぶりだった。
石仏の補修がすっかり出来上がっているのには驚いた。
植木のじいちゃん家のテレビの上に、臼杵石仏の頭の置物がずっと置いてあった。
ここに来るたびに思い出す。
通り道に合った農家直売所で、大分名物カボスを購入。
一袋100円と200円のがあり、やっぱり100円と200円では味がずいぶん違うんですか?と尋ねると、どっちも一緒よ、とばあちゃんは答える。
いろいろ思うところはあったが、じゃあということで、100円のを2袋買う。
これがお土産。
それからは、国道はひたすら山の中になり、山の中、川の側を通りながら、延岡に出る。
今日も暑くて暑くて仕方ない。
延岡のコンビニで、今日もガリガリ君を買う。
延岡を抜け、しばらく走ると、おぐらの看板が見えた。
そういえば、まだ、昼食を食べていないということで、入店。チキン南蛮を食べる。
おいしい。さすが、本場のチキン南蛮だ。チキンがふわふわ。
さらに南下する。
車は多くはなく、気持ちよいスピードで走れるが、ひたすらまっすぐ、暑い日差しの中、道なりに走るだけでの道は、それなりにつらい。
しかし、時折見える海はとてもいい。
フェニックス越しに見える太平洋は、まさにここが南国だと感じさせる。
まるで鈴木英人のイラストのようだ。
定期的にコンビニに入り、水を飲み、アイスで冷却する。
黒いタオルを顔に巻き、黒いヘルメットとサングラスでという100%不審な感じで、南国宮崎をさらに南下する。
宮崎から小林に入ったあたりでは、もうおしりも痛くなり、暑さとおしりで、ぼぉーとしてくる。
自宅に戻ったのは、夕方だった。
ガレージで荷物をほどきながら、もう一度、「臼杵川を渡れば」を聴く。
いい夏の思い出である。